道路の陥没が起きた東京都調布市の市道の真下で行われたトンネル工事について、東日本高速道路(NEXCO東日本)は19日、記者会見を開いて説明した。陥没と工事の因果関係は「可能性は考えられる」としつつ断定は避けたが、調査が進むまで同様の工法で使われる掘削機4台の稼働を見合わせるという。
東京外郭環状道路(関越―東名)を施工する「シールド工法」によるトンネル工事で、9月14日に陥没現場の地下約40~50メートルを掘削機が通過した。壁面を固めながら掘り進むこの工法は、一般的に「陥没に強い」とされているという。
会見では、この1カ月間に周辺住民から工事の振動が原因とみられる外壁の損傷や、地面のひび割れなどの報告が数件寄せられていたと明らかにした。同社は現地の確認をしてきたが、陥没との関連は「断定できない」とした。
この工事は全工程の4割ほどを掘り進んだところだった。現時点で、他の掘削ルートの地表部で同様の陥没は見られていないという。同社は今後、ボーリング調査や地下水の成分分析に加え、周辺地域の地歴をあらためて確認する。工事の再開についてはめどがたっておらず、原因究明を進めた上で判断するとした。(大山稜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル